トムソン加工とは

トムソン加工(抜き加工)とは?

トムソン加工とは、トムソン抜き加工・抜き加工とも呼ばれ、ベースとなる合板に刃を埋め込んだ型(トムソン型)を用いて、材料をプレスして打ち抜く加工のことです。刃は跳ね出しゴムに埋め込まれており、プレスした際に刃が浮き出てきて材料を打ち抜くことができるようになっています。東日本地域ではビク抜きと呼ばれることもあります。
ベース合板の素材には、加工性に富んだシナノキや、接着性が良好なマカンバ、保存性の高いラワンなどが使われます。また木材以外にも、アクリル板がベース板となる場合もあります。
トムソン加工の大きな特徴として、型の製作費が安く、金型のプレス抜き加工よりイニシャルコストを抑えられることが挙げられます。これにより、試作品など小ロット品の加工にも対応しやすく、またトライアンドエラーを経て型を作りこんでいくこともできます。更に型の製作期間も金型に比べて短いため、短納期での抜き加工も実現できます。

トムソン加工(抜き加工)とは?

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どのように加工を
行うの?

トムソン加工に使われる型には、次の3つのものがあるよ!

トムソン加工(抜き加工)に使われる型には、次の3つのものがあるよ!

トムソン刃 ピナクル刃 彫刻刃
刃の形状
刃の形状 トムソン刃
刃の形状 ピナクル刃
刃の形状 彫刻刃
価格

×

精度

特徴

1枚の刃を繋ぎ合わせて、溝を掘ったベース板に埋め込みます。そのため刃につなぎ目が存在し、その部分にどうしても段差が生じます。
通常は跳ね出しゴムで刃を隠した状態にしますが、ワークの材質や厚みによっては跳ね出しゴムを無しにする場合もあります。
型の製作費が安価で製作期間も短いメリットがある一方で、加工精度に劣ります。

金属のベース板にエッチングを施して製作します。刃として使用する部分にはマーキングを施し、その箇所以外の部分を腐食させることで刃が成形されます。そのため、刃のつなぎ目が存在しません。
トムソン刃より精度は向上しますが、価格も上がってしまいます。また刃の成形方法から、出せる刃の高さに限界があるため、薄いワークにしか使用できません。

金属のベース板に切削加工を施し、刃を成形して製作します。そのため、ピナクル刃と同様に、刃のつなぎ目は存在しません。
刃の成形方法から高い加工精度が実現できます。またピナクル刃と異なり、ワークの厚さの制限もありません。しかし、その分製作費用がピナクル刃よりも更に高くなってしまいます。

型がどのように作られるのか見てみよう!

型がどのように作られるのか見てみよう!
  • ①CADで図面形状のデータ入力

    ①CADで図面形状のデータ入力

  • ②ベース板に溝を掘る

    ②ベース板に溝を掘る

  • ③溝を掘ったベース板の仕上げ

    ③溝を掘ったベース板の仕上げ

  • ④刃の加工

    ④刃の加工

  • ⑤刃をベース板にはめる

    ⑤刃をベース板にはめる

でも、トムソン加工ってどんなことができるの??

でも、トムソン加工(抜き加工)ってどんなことができるの??

トムソン加工はこんな特徴があるよ!

トムソン加工はこんな特徴があるよ!

特徴01

安いイニシャルコスト!

トムソン加工はプレス抜き加工に比べて、型の製作費用が安いため、イニシャルコストを低く抑えることができます!例えば、A4サイズ程度の製作品ですと、金型プレス加工ではイニシャルコストとして約30万円要するところを、トムソン加工では約1万円程度で済みます。

安いイニシャルコスト!

特徴02

型がすぐできる!

トムソン型は金型に比べて、型の製作期間が短いというメリットを有しております。通常ですと、金型の製作期間として1か月要する一方で、トムソン型は1週間で完成します。

型がすぐできる!

特徴03

多品種小ロットの加工に向いている

トムソン加工は、イニシャルコストが安く、さらに型の製作期間も短いことから、多品種小ロットの抜き加工に向いていると言えます。例えば右図のような製作品は、通常射出成型で製作されますが、試作段階など小ロットの場合ではトムソン加工で製作することで、低コスト・短納期で製作可能です。

多品種小ロットの加工に向いている

特徴04

フィルムやゴム、紙など薄くて柔らかいものの加工に向いている

フィルムやゴム、紙など薄くて柔らかいものの加工に向いている
フィルムやゴム、紙など薄くて柔らかいものの加工に向いている
フィルムやゴム、紙など薄くて柔らかいものの加工に向いている

★また、スジ押し加工が
同時にできるという特徴もあります。

トムソン加工と同時に型を使って、折り目をつけることができる

トムソン加工と同時に型を使って、折り目をつけることができます。こうすることで、簡易的な立体成形が可能になります。

一方、トムソン加工(抜き加工)はこんなことが苦手なんだ……

一方、トムソン加工はこんなことが苦手なんだ……

・高精度な抜き加工

トムソン加工は、「押し切る」抜き加工です。
そのため加工後、金型プレス加工と比べると抜きダレが大きく生じてしまいます。

・硬い樹脂や金属の抜き加工

と、一般的には言われますが…

抜き加工.comなら、ここまでできます!!

抜き加工.comなら
ここまでできます!!

1. 高精度なトムソン抜き加工!

抜き加工に特化して長年の実績を積み重ねてきた抜き加工.comだからこそ、通常とは一線を画す高精度な抜き加工を実現!プレス加工並みの精度で、トムソン抜き加工をおこないます。

高精度なトムソン抜き加工!
高精度なトムソン抜き加工!
>>材質別の加工可能範囲をもっと詳しく見る

2. 対応材質462種類!
鋼板だって打ち抜きます!

長年抜き加工に取り組んできた抜き加工.comが手掛けてきた材質は462種類!その中には、一般的にはトムソン加工が苦手とされる鋼板などの金属や強化プラスチックといった硬い樹脂も含まれています。

高精度なトムソン抜き加工!
高精度なトムソン抜き加工!
高精度なトムソン抜き加工!
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★抜き加工.comがこれまで手掛けてきたトムソン加工実績を公開中!!

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3. 積極的なVE提案!
コスト最適化に貢献します!

抜き加工.comはこれまで抜き加工を手掛ける中で、お客様より「イニシャルコストをかけられないから、トムソン加工を行えないか?」というご相談をいただいてきております。そして、その都度トムソンでの加工限界を押さえながら寸法変更や精度の部分見直しなどのVE提案を行い、お客様の課題を解決してまいりました。高精度と最適コストの両立を図ります。

高精度なトムソン抜き加工!
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よくある質問