抜き加工.comを運営する株式会社福田工業では、日々トムソン加工における限界に挑戦し、お客様に対して新たな価値提案を行っております。そんな中、今回皆様にお伝えするのは、トムソン加工における抜き加工精度の向上の事例です。
一般的にトムソン加工における”抜き加工”は、プレス抜き加工よりも寸法精度は低いものとして取り扱われてきました。例えばプレス抜き加工であれば、寸法公差を±0.01mmや±0.05mmで設計することはよくあるケースですが、トムソン加工では、ほとんどの加工メーカーでは±0.2mm程度までしか対応していません。これは、もちろん技術的にトムソン加工で高精度化を行うことが難しいという側面もありますが、設計側も加工側も、トムソン加工はその程度・・・と捉えていることが要因です。
そこで当社では、そうした業界の常識を打ち破るべく、「プレス加工並みの高精度加工をトムソン加工で実現する」ことを目標に技術開発の取り組みをスタートさせました。なぜなら、トムソンによる高精度抜き加工が実現できることで、お客様に対して下記のようなメリットがご提供できるからです。
①開発コスト低減
プレス抜き加工を行うには金型が必要になりますが、トムソン加工であれば金型は必要ありません。
例えば金型費用が50万円かかったとした場合、トムソンであれば数万円で済んでしまいます。
②開発期間の短縮
上記にて説明したとおり、プレス抜き加工で必要になる金型は、コストがかかる上、金型製作に
標準で1か月程度のリードタイムがかかります。一方トムソンであれば数日から1週間程度で入手
できるので、開発期間の短縮にも寄与します。
③開発サイクルの高頻度化
抜き加工に必要な型刃の製造リードタイムが短いということは、試作回数を増やせるという
ことに繋がります。
このように、トムソンによる抜き加工における、プレス並みの高精度を実現できればあらゆる面でメリットを享受することができるのです。
現状、当社では±0.05mmで安定した高精度抜き加工が行える技術があります。代表例としてPPにおける事例をご紹介します。
材質:PP
板厚:0.5mm
形状:フランジ(JIS規格)
精度:±0.05mm
数量:下記をご覧ください。
もちろん、PP以外の材質でも対応が可能ですので、詳しくはお問合せください。